吉野弘さんの作詩。「風が」。
風が桜の花びらを散らす
春がそれだけ弱まってくる
ひとひらひとひら舞い落ちるたびに
──人は 見えない時間に吹かれている
光が葡萄の丸い頬をみがく
夏がそれだけ輝きを増す
内に床しい味わいを湛え(たたえ)
──人は 見えない時間にみがかれている
雨が銀杏の金の葉を落とす
秋がそれだけ透き通ってくる
うすいレースの糸を抜かれて
──・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
雪がすべてを真白に包む
冬がそれだけ汚れやすくなる
汚れを包もうと また雪が降る
──私は 見えない時間に包まれている
第3連の「・・・・・・・・・」の部分。ピアノは演奏しているのですが、歌はありません。もし、第3連「人は 見えない時間に ~ 」 言葉を入れるとしたらなんという言葉を入れますか? というもの。
ここはt-jokeもなんで歌詩ないのかなと不思議に思っていました。
t-jokeも考えてみました。
「見えない時間に○○されている」は、各連の冒頭の言葉に関連していると考えました。
第1連=風に吹かれている
第2連=光にみがかれている
第4連=雪に包まれている
と、すれば、「雨に○○されている」という言葉を考えてみます。。。
「雨に打たれている」 普通ぅ~~(笑) 「人は 見えない時間に打たれている」 ボツ(>_<)
「雨に流されている」 ちょっとネガティブだな。「人は 見えない時間に流されている」
「雨に潤されている」 潤す・・「豊かにする」みたいなイメージは、「金の葉を落とす」というところとちょっと合わないかな。「人は 見えない時間に潤されている」
「雨に澄まされている」 雨に澄まされる、とは使われない言葉ですが、「透き通る」とか水に関連した言葉ということで。「人は 見えない時間に澄まされている」
もう思いつかん。やっぱり詩人には到底なれないな(^^ゞ
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